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妊娠したら死にたくなった【ネタバレ28話】食べてくれるかな?

著者:橘ちなつ

『妊娠したら死にたくなった~産褥期精神病~

28話の解説と感想です♪

5度目となる自宅外泊で、初めて笑う我が子の姿を見た千夏は、

あまりに眩しくて天使のような笑顔を前にして激しい罪悪感に襲われてしまう。

自分はこれまで世界で誰よりも愛おしい存在なはずの息子を拒絶して酷い感情をぶつけてきた。

なのに散々自分から遠ざけておいて、いざ息子から拒絶されたら深く傷ついている自分。

{なんて身勝手なんだろう!}

早く普通の母親になりたい。

今回の外泊を機に千夏の正常な母親になりたいという感情が大きく膨らむのですが、

そんな中、千夏にまた新たに厄介な症状が勃発してしまいます(汗)

それは、漫画家・橘 千夏としてはかなり深刻な問題だったのですが・・・

「(祝)おかえりなさい…橘ちなつ 先生♪」

「ずっと連載再会を待っていました~♪」


27話の解説と感想はコチラ♪
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妊娠したら死にたくなった【ネタバレ28話】食べてくれるかな?

6度目の自宅外泊

精神に異常を起こすことなく無事に5度目の”自宅外泊”を終えて病院に帰って来た千夏は、

ある日、恐ろしい悪夢にうなされて、同部屋の患者さんが起きてしまうほど大きな叫び声をあげて目を覚まします。

夢の内容は息子の翼と一緒に過ごしていて、

千夏がまた壊れてしまう生々しい悪夢だったのですが、

そのあと自分が”高温期”に入ったことを知り、

ここから生理が来るまでの約二週間くらいは、精神状態が不安定になる時期だと予測して、

なんとか心の準備をするとともにあまり気にし過ぎないことに努める千夏がいました。

つい最近いまの自分が抱えている病気の正体になんとなくたどり着いた彼女は、

自分がおかしくなってしまう現状を冷静に受け止め、

思い通りにならない自分自身を責めないように心がけていて、

以前までと比べて格段に病気との向き合い方が良い方向に変化した千夏がいるのです。

さらに…

ちょうどこの日は6度目の自宅外泊をする日で、病院に夫の涼太が迎えに来ていました。

その時のことです。

千夏は仲良しの入院患者らと楽しそうに会話していたのですが、

そんな中で千夏が久しぶりに”絵”を描く流れになったのですが、

なぜか鉛筆を持つ手が震えてうまく描くことができないことが判明したのです。

えっ…!?

どうしたんだろ?

上手く描けない(汗)

その現象は漫画家・橘 千夏としてはかなりショッキングな出来事です。

食べてくれるかな?

自宅へ向かう車の中で昨夜見た”悪夢”の内容を涼太に報告する千夏。

その悪夢こそ先ほどと同じように自分が上手く絵が描けなくなっている夢であり、

それは漫画家として活動していた千夏としてはかなり辛い現実なはずなのですが、

今の彼女にしてみればそれほど大きな障害とは受け取りませんでした。

こんなこともある。

自分を責めない。

いまの千夏のポジティブ思考である。

さらに夫の涼太もいつかは以前のようにまた絵が描けるようになると励ましてくれました。

そうだ…

今は無理に絵を描こうとしなくてもいい。

それよりも千夏が優先したいのは、一日も早く愛しい我が子のちゃんとした”母親”になることだ。

前回の外泊時には初めて翼が笑っている天使のような愛おしい笑顔を見て幸せを感じれた千夏がいたのです。

今回この外泊で千夏は翼のために離乳食の10倍粥を作りました。

ちゃんと食べてくれるかな?

まだ自分で翼に離乳食を食べさせる自信がない千夏に変わって、

夫の涼太が翼に千夏の作った10倍粥を食べさせてくれました。

その様子を部屋の外からドキドキしながら見守っている千夏。

やがてスプーンにすくわれたお粥を翼が口に含みました。

{食べてくれた♪}

そのなんとも愛おしい光景を見て喜びに泣き崩れる千夏。

翼には生まれてきてよかったと何度も幸せを感じながら豊かな人生を歩んで欲しい。

今…まさに千夏は我が子の母親になろうとしている・・・


 

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28話の感想まとめ

もはや27話のお話をいつ読んだのかを忘れてしまうほど待ちに待った連載復活です♪

まず最初に、著者の橘ちなつ 先生…本当に良かったです。

「おかえりなさいませ。」

サイト主のまるしーはどれだけこの日を待ち望んできたことか!

本作の主人公が橘 先生ご自身という事は存じ上げていただけに、

先生が運営されているXのアカウントで、ご家族やご自身の問題で連載が休止になっていたわけではなく、

まったく別のトラブルだったことが分かってどんなにホッとしたことか…(汗)

その報告から少し時間は経ってしまいましたが、

こうしてまた連載を続けてくれたことに心から感謝いたします。

まるしーは今回の28話に関する記事を書かせてもらうに当たって、

もう一度1話からじっくりと読み返させて頂きました。

すると…

「読んでみてやっぱりこの作品は名作だと痛感しました♪」

ご自身の辛い体験を赤裸々に綴ったこの物語には、しっかりとちなつ先生の魂が宿っています。

作品の主人公として登場するご本人の切実な心境や苦悩する中で絞り出すセリフ。

さらに…回りでちなつ先生を支えるご家族や病院関係者の人々の言動や心に刺さる言葉の数々は、

良きにせよ悪気にせよその全てがまるしーの胸に突き刺さってきます。

先生がポストされているXでのコメントによると、

本作はあと数話くらいで完結という段階まで来ている感じですが、

そうなるとようやく自身が患っている病気の正体にたどりついた主人公の千夏が、

ついに本当の回復へと向かっていく姿が描かれるという事ですよね。

今まで千夏のもがき苦しむ姿を見て来たまるしーにとってこれほど嬉しいことはない♪

「やっとだ。」

それに…

主治医の宇田川先生もついに千夏への治療方法に何らかの答えを見出しそうでした。

これもいい傾向だ♪

あと…

相変わらず愛情あふれる接し方で千夏を見守りフォローする夫の涼太さん。

「やっぱりこの旦那さんは素敵だし立派だ!」

まるしーがこれまで読んできたコミック史上で最高の旦那さんだと思えるほど素晴らしい♪

さらにさらに…

少しづつだけど我が子の翼くんを”可愛い”と思えるようになってきた千夏に起こった心境の変化。

今のところ全てが良い方向へと向かっていってます。

ただ一つ気がかりなのが、この28話のラストで千夏が少し不気味な心の声を発信していたこと…(汗)

自宅外泊6度目の夜。

一つの部屋に川の字で敷かれた布団に眠る親子3人にいったい何が起こったというのか…?

「嵐のような闇の中」とは何を表現しているのか…?

メチャメチャ気になります。

ここまで回復した千夏にまだ過酷な試練が待っているのでしょうか(汗)

千夏がこれまでのように絵が描けなくなっている事もかなり気になりますが、

それと何か関係性があるのでしょうか?

ホントに精神的な病はハッキリとした病巣が分からないからその苦悩や苦しみもハンパない。

一度は完全に自らの命を絶とうとした千夏がようやくここへ来て人生の光を見出したのです。

息子の翼くんがハッキリと物心がついてしまう前に、

なんとか四六時中我が子と過ごせる千夏になっていてほしい…!

最後になりますが、重ねて本作の連載再開おめでとうございます。

もちろん最後の結末までこの作品は追いかけさせて頂きます♪

「色んな意味でホントによかった。」

 

>>>『妊娠したら死にたくなった』29話の解説と感想はコチラ♪

 

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