著者：村上私/万衣花
『宝石の娘と異能の王子』
16話の解説と感想です♪
継母・ローズが母親を殺した犯人の可能性が高いと知ってショック受けるアンナ。
さらに…エヴァンからはアンナが『宝石の娘』であることは間違いないと確信に近い言い方をされ、
すっかりメンタルが不安定なってしまう（汗）
自分が『宝石』を持って生まれてきたことと、母親の死には何らかの繋がりがあるのか？
想像すらしていなかった二つの衝撃事実を前にしてアンナはかなり頭が混乱している。
そんな彼女を心配したエヴァンが、少しでもアンナを元気づけようと、
クルーフォグの町を一緒に散策しようと誘い出しました。
すると…
その道中で二人は心温まるエヴァンの母親に関するエピソードに触れることとなった・・・
「偉大なエヴァンの母親・スフィア王妃のおかげで、この二人は町にいられるわけだ。」
15話の解説と感想はコチラです♪
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宝石の娘と異能の王子【ネタバレ16話】王妃・スフィアの治癒能力！
王妃・スフィアの治癒能力
エヴァンからはアンナこそが『宝石の娘』なのだとほぼ確信に近い指摘を受け、
アンナの母親が亡くなった原因は継母・ローズにあった可能性が高いことが判明したりと、
いっぺんに二つの衝撃的な事実が発覚したことて、頭が混乱して情緒不安定になってしまうアンナ。
そんなアンナの体調を心配したエヴァンは、気分治しにクルーフォグの町でも散策しようとアンナに声を掛けます。
自分のことを心配してくれるエヴァンの心遣いがすごく嬉しかったアンナは喜んでその誘いに応じ、
エヴァンと二人きりで過ごすお散歩に出かけました。
すると…その道中で中年の駐在から声を掛けられた二人。
エヴァンは自分たち二人が王宮からお尋ね者扱いされていることを自覚しているので、
少し険しい表情となり警戒して対応したのですが、
結果…話しを聞いてみるとまったくその心配はなさそうでした。
2人に話しかけてきた駐在はこのクルーフォグの町で育ったエヴァンの母親、
つまり亡くなった王妃・スフィアの治癒能力にすごくお世話になったらしき人物で、
なんでも若かりしスフィアには、その駐在の奥さんが命を助けてもらった過去があるようで、
スフィアはその人物にとって”女神”のような存在だったのです。
エヴァンが実の母親を殺した？
スフィアがまだクルーフォグの町に住んでいた頃は、治癒力を持った『宝石の娘』として、
数えきれないくらいの病人の治療をしてきた誰もが知る奇特な人物であり、
町の皆の健康を一人で支えるありがたい女性だったのです。
だから例え王宮からエヴァンがお尋ね者として手配書が回って来ようとも、
クルーフォグの町で暮らす人間がエヴァンとアンナを王宮に突き出す者など一人もいないとその駐在は言いました。
どうやらエヴァンの母親はクルーフォグの町民から絶大な信頼と支持をえていたようだ。
母親の誇らしい話を聞いてエヴァンも嬉しそうです。
その後ものんびりと二人の散歩は続くのですが、
どうやらエヴァンとしては機会に一つ確かめたいことがあったようで、
その内容がなんと…
「自分が母親を殺してしまったのではないか？」ということの真偽だった。
えっ…!?
エヴァンが実の母親を殺した？
一体なぜ彼はそんな恐ろしい話を持ち出したのか？
それは…
数十年前のまだエヴァンと弟のジルが幼い少年時代の頃まで話が遡る。
ちょうど母親のスフィアが体調して、なかなか改善しなかった時期のことで、
ここからエヴァンとジルが少年時代の回想シーンへと場面が切り替わります。
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16話の感想
少年時代のエヴァンとジルの話は、現在のこじれた兄弟の関係性を推しはかるうえで貴重な内容でした。
昔からエヴァンは人の心の声が聞こえる能力のことで回りから気味悪がられて辛い思いをしていたんだという事が分かったし、
少年時代のエヴァンがメチャクチャ可愛くて利発な王子様であったことに加えて、
長男としての自覚を持つ勇敢なお兄ちゃんだったことも分かった。
「今も昔もエヴァンはそのままのエヴァンというわけだ。」
一方…弟のジルはというと、やっぱりこちらも昔からちっとも性格は変わっていないようです（汗）
ワガママで自分勝手な弱虫な性格はそのままで、
恐らく兄に対するコンプレックスを抱えたまま大人になったのでしょう。
有能な兄の背中を追いかけても追いつくことができない劣等感に苦しんだジル。
そんな劣等感はやがて兄への対抗心を激しいものにしていって今のジルガできあがった。
そんな感じだろうか。
今の彼はどんな卑怯な手を使ってでも兄を追い落としてやろうという気持ちが透けて見える（汗）
そう考えるとジルとフィオナは、ある種の似た者カップルと言えるのかもしれない。
どちらも特別な能力を持たない”ニセモノ側”の兄弟姉妹というわけだ。
おつむのほうは若干まだフィオナよりジルの方がましみたいだけど、
人としての優しさや誠実さはこの二人には全くないと言っても過言ではありません。
少しでも早くホンモノの側であるエヴァンとアンナが王宮の者たちに認知されればいいんだけど、
継母ローズと厄介そうな上級貴族の人間が今後もきな臭い動きをしてくるだろうから、
まだまだ二人が無罪放免で王宮に帰れる日は遠いのかもしれません（汗）
幸い今は王宮からの追っ手がクルーフォーグの町に来ていないようなので、
しばらくはエヴァンの母親の故郷でじっくりと心と肉体の休養がとれそうですし、
エヴァンの母親・スフィアが町に大きな貢献をしていたこともあって、
その息子であるエヴァンが王宮に売られる心配もなさそうです。
結果的に二人が逃げ込んだ町は大正解だったということですね。
あとはどうやってアンナが本当の『宝石の娘』であることを国王に証明して、
今二人にかけられている汚名を返上するかだ。
アンナの能力を証明すること自体はそれほど難しい話ではありませんが、
そこに至るまでのプロセスがものすごく困難な道です（汗）
そこに関しては例え人の心が読めるエヴァンと未来が予知できるアンナの二人が力を合わせても、
そう簡単にクリアできるミッションではありません。
どうしたものか？
差し当たり、少年時代のエヴァンとジルとの間に何が起こったのか？
これからじっくり拝見すると致しましょう。
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